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園長コラム積光成輝
2020.11.30

発達15『道をつくる子どもの力』

雪の中の通学路
 私がかつて暮らしていた中国地方の日本海側では、冬になると一晩で数十センチの雪の積もることがあります。この雪は、朝小学校に向かう子ども達の通学路を覆うため、早朝にPTAが総出で雪掻きをし、通学路を確保します。
 私が子どもの頃にも、雪が降ると大人も子どもも総出で雪掻きをしていましたが、自宅前の道路を間口分掻くだけで、それ以外に離れた通学路にまで雪掻きに出掛けることは無かったと記憶しています。

 登校班で学校に向かう通学途上に、畑を跨(また)ぐ農道がありました。一面の雪原には、野生小動物や野犬の足跡があるだけです。先頭を行く登校班の班長は、膝上まで埋まりそうな雪原を目の前に、初陣を切る覚悟を決めます。班長に続く上級生達は、前の人の足跡に少しばかり前後左右にずらした足跡を付けていきました。こうして班列の後ろに付き従う下級生が歩く頃には、立派な獣道が完成していたものです。学校に着いた時、班長のジャンパーから立ち上る湯気が、彼の果した責任を物語っていました。そして、やがて私も登校班の班長になりました。

人生の雪原
 人生のいろいろな場面で、真っ白な雪原に出合うことがあります。手にはスコップも無く、自らの持てる力だけで道を切り拓かねばならない局面です。しかしそんな時、今の子ども達は「雪が悪い」、「道が悪い」、「こんな日に休みじゃないなんて、学校が悪い」と、不平ばかりを訴えたりします。そこで、気の利いた大人達が早朝に通学路の雪掻きを始めるのです。一見すると、とても優しく善い大人達です。でも、本当にそうでしょうか。

優しすぎる大人が奪うもの
 かつて登校班の班長は、下級生を無事学校に送り届けるという責任を果たすことで、下級生や先生達大人からの信頼を得て、その胸に誇りを抱きました。そして、班の仲間達は登校を達成することで協働を学び、下級生は上級生の姿に憧れと共に身近なロールモデルを見出していたように思います。子ども達の、子ども達による、子どもだけで構成する“群”によって生み出される、グループダイナミクス(相乗効果)です。
 子育て機能が低下したと云われる昨今、一方でこうした雪掻きに象徴される“子育ての行き届き過ぎ”が、子ども達の自発性や主体性を奪っていることに、目を留める必要があるのではないでしょうか。

自分の足で歩むために
 “大人のつくった道を歩く”、あるいは“予めスコップを手渡されている”というのでは、本当の意味で、子どもが自分の力で道を切り拓くことにはならないのではないでしょうか。“自己実現感”、それは、自身の力で道を拓いたときにこそ得られるものです。ともするといろいろな場面で、子どもが問題に直面するのに先んじて、大人の側で雪掻きをしてしまっていることが、多々あるのかもしれません。また、私達も園の生活の中で“支援の行き届き過ぎ”にならないことが求められているように思います。
 もっと、“子どもを信頼し、責任を委ねて待つ”こと、さらには“失敗する権利と経験を保障する”ゆとりを持ち続けていたいものだと、そんな風に思います。
在園児に対してだけでなく、職員にも同様の思いを抱く園長でありたいと思っています。失敗を恐れない子、安心して失敗のできる環境を整えてやりたいと思います。何故なら、人は失敗した時にこそ最も成長できると、自分自身の経験を通して、そう思うからです。

 以下に、イスラエルの児童心理学者ハイム・G・ギノットのエッセイ二つを紹介します。

『しつけは外科手術と同じように』
 電気屋の主人は「子どものしつけは『掌(てのひら)療法』がいい」と言った。私は彼に、コンピューターやテレビを修理するときも同じ『掌療法(殴りつける)』を用いるのか、と尋ねた。「いや、とんでもない」と彼は答えた。「そういったものを直すときには、スキル(技術)と知識が必要だよ。なにしろ複雑な機械だから」
 しつけ(躾)は外科手術と同じように正確さを要するから、でたらめの手術をやってはいけないように、不注意な攻撃は避けなければならない。
 私たちがよく陥る矛盾に気付いたある母親は、こんな風に述べている。「私は、子どもに止(や)めさせようとして、同じことを自分もしていることに気付きました。騒ぐのを止(や)めさせるために声を荒げるし、ケンカを止(や)めさせるために力を用います。無礼な子どもには粗野に接し、悪い言葉を使う子は罵(ののし)っているのですから…」

『子どもを褒(ほ)めるときには』
 褒めるのは投薬と同じで、ルールや注意を必要とする。
 最も重要なルールは、褒める対象は子どもの努力や成果であって性格や人格ではないということだ。
 たとえば、子どもが庭掃除をしたとしよう。
 その場合、子どもがいかに一生懸命に働いたかということや、庭がとても綺麗になったということについてコメントするのは、ごく自然なことだ。
 一方、その子に向かって「あなたはいい子ね」と言うのは、全く的(まと)はずれで不適切である。
 褒め言葉は、子どもの人格の歪曲されたイメージではなく、子どもが現実に成し遂げたことを反映しなければならない。

園長
(臨床心理士) 山下 学
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