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イベント光の子学園園長コラム積光成輝
2021.5.10

保護者学習会①2021.5.8

 昨年度コロナ禍のために実施できなかった保護者学習会。しびれを切らして今年度の第1回を開催しましたが、福岡県は明後日から第4波を受けての緊急事態宣言(3回目)に突入することになりました。ギリギリのタイミングでの第1回学習会でしたが、11組14人のお父さん(5人)お母さん(9人)に参加いただきました。
 以下に当日の学習会資料を掲載し、最後に参加者皆さんの感想の一部を紹介します。

*************************************

1 発達緩進児

 四半世紀ほど前、厚生省(現厚生労働省)から関係者に対して障害種別の名称に関するパブリックコメントが求められました。それは、それまで「精神薄弱児(者)」と呼んでいたものをどう改めたら良いかというものでした。

 当時既に「精神薄弱」や「知恵遅れ」は侮(ぶ)蔑(べつ)語としての烙印を押されていて、巷(ちまた)では「精神遅滞」とか「発達遅滞」あるいは「発達に遅れのある子ども」が専門書や専門雑誌に踊っていました。ただし、法律用語としては「精神薄弱」が正式だったので、改正に向け国が広く国民に意見を求めたという訳です。
 求めに応じ「啓発児」とか「啓蒙児」などユニークな意見が多数提出されましたが、最終的には当事者の意見として「知的障害」が採用され、非常に残念に思ったことを覚えています。

 私も当時、応募しました。応募した名称は「発(はっ)達(たつ)緩(かん)進(しん)児(じ)」で、種別名称に「障害」という文字を入れたくなかったこと、名称が持つイメージをネガティブからポジティブに転じたかったことの双方を考慮した上で、子どもの状態をストレートに表現する語としてそのように命名しました。
 手前味噌になりますが、“発達が緩(ゆる)やかに進む特徴を有する子”を表した「発達緩進児」は、我ながらなかなか良い名だなぁ…と今でも思います。
 その当時の園長は、学園の子どもを紹介するときに、よく「発達に遅れのある普通の子」と表現していましたが、私のネーミングはそれを更にブラシュアップしたものと自負しています。

 私たちはいったい何に対して「遅れ」とか「障害」と言っているのでしょう。「障害」という文字は、それを目にする者にさも「壊れている」かのような印象を抱かせます。しかし、光の子に日々接する私たちに、そうした印象は全くありません。そこには、“ただゆっくりだけど確実に成長する子どもの姿があるだけ”だからです。

糸賀一雄(1914/3/29-1968/9/18)

 かつて近江学園を開き「知的障礙の父」「社会福祉の父」と呼ばれた糸賀一雄(鳥取県鳥取市出身のクリスチャン)が、聖書を引用し「『この子らに世の光を』ではない。『この子らを世の光に』である。」と述べたように、光の子学園の子どもたちは一人ひとりが最高に輝いていて、関わる私たちを照らしてくれています。この恩恵に、私たち一部の者だけが浴していて良いものかとさえ思わされるほどです。

 この世の価値観で見るときには、確かにできないことが多いのかもしれません。しかし、この子たちは存在するだけで、実に多くのものを私たちに与えてくれているのです。

 近年アメリカを中心に、障礙者=DisabledをChallengedとかSpecial needsと呼び換える運動が起こっていますが、私は古くから使われているHandicapperや最近使われ始めたDAP(Differently Abled Person=異なる可能性を持つ人)がお気に入りです。
 もしも「発達緩進児」を英訳するなら、CSD(Child with Slowly Development)といった感じでしょうか…


(2019.9再掲)

2 障害と障礙そしてHandicap

 「障害」は中国の故事に由来し、もともとは「障礙」と書きました。それが、時代の変遷と共に現在の「障害」に書き換えられました。

 現在一般に使用されている「障害」。辞書(大辞泉)には、「①妨げになること。また、あることをするのに、妨げとなるものや状況。②個人的な原因や、社会的な環境により、心や身体上の機能が十分に働かず、活動に制限があること。身体の故障。」と記されています。また、漢和辞典には、それぞれに「障=さしさわる」「害=損なう」と記されていて、読む側にニュアンスとして“壊れている”かのような印象を与えます。
 これに対して、もともとの「障礙」は仏教用語に由来し、平安時代末期から明治初期にかけて使用され、当時は「しょうげ」と読みました。仏教用語としての本来の意味は、
「道を行こうとする人の前に大きな石が転がっていて、行く手を阻まれた状態に困惑する様(さま)」です。
 「障害」が状態や状況を表すのに対して、もともとの「障礙」は当事者の困惑している心情を表すもので、全く意味合いが異なります。
 明治に入って略字の「障碍(しょうがい)」が用いられるようになりますが、最初に公文書に使用されたのは、1874(明治7)年施行の「恤救(じゅっきゅう)規則(後の救護法の基)」という明治政府が制定した慈恵的貧民救済制度でした。そして大正以後、経緯は分かりませんが「障害」の文字が一般化し、現在に至ります。

 これとは別に、Handicapという言い方があります。これは、「Hand」「i」「cap」の三つの単語から成る合成語で、Hnadは手、iはinで中、capは帽子のことで、直訳すると「帽子の中の手」となります。
 この語は、18世紀のスコットランドの逸話を起源としていて、エピソードの舞台は庶民の間で親しまれていたゴルフコンペの打ち上げ(呑み会)の席でのこと。酒場で当日のプレイを振り返りながらお酒を酌み交わすうちに、皆が酔い潰れて眠ってしまい、店主がお店を閉めようと思っても、支払いが完了しないためにお店を閉められないことが続きました。そこで、始めの乾杯の前に呑み代(しろ)をそれぞれにゴルフ帽の中に入れてから呑み始めるようにします。ところが、皆が酔い潰れた後に店主が帽子の中のお金を回収してみると、いつも幾らか足りないことが続き、更なる改善策としてメンバーの一人が最後まで起きて不足分を支払うルールに変更しました。そして、最後まで起きておく者には、メンバーの中で経済的に“最も豊かな者”が選ばれました。つまり、最後に帽子に手を入れる者hand+i+capperです。なんだか貧乏くじを引かされたように思われるかもしれませんが、“最も豊かな者”というレッテルはむしろ誇らしいステイタス(社会的地位)、栄誉として市民の間に拡がっていったのです。

 以上がHandicapの元々のエピソードです。この「最も豊かな者が不足分を支払う」という考え方が、やがて当時イギリスで盛んに行われていた草競馬にも応用されることになります。

 最も豊かな優れた能力を有する馬は、当然のことながらいつも1等になります。しかし、草競馬ですから出走する地元の馬は限られており、いつも同じ着順では競馬として盛り上がりません。そこで考案されたのが、豊かな能力、優れた能力を有する馬に応分の重量を負荷するハンディキャップ・レースでした。この方法だとどの馬が優勝するか分からず、賭けは大いに盛り上がりました。そして、能力の高い馬として重量を負荷された馬主は、負荷に応じたステイタスを得て満足しました。このような“重量負荷”の考え方が、後に他のさまざまなスポーツにも応用され、ハンディキャップを付与されることがステイタスとして定着していきました。

 こうしたことが基となり、20世紀初頭に心身に不自由を有する状態をHandicapと呼んで、「豊かな優れた魂に神様が与えられた負荷」という意味が込められました。つまり、Handicapはネガティブな状態ではなく、「神様が特別に愛される魂に与えられたGift」であり、むしろステイタスとして当人も家族も誇らしく思って良いと、そういう意味合いで名付けられたのです。

 確かに、Handicap=障礙がある状態というのは「不自由(不便)」であることに違いはないのでしょう。しかし、「不自由」が「不幸」と同義かというと、そうではありません。現に、わたしたち光の子会に集う者(保護者、役職員)は、光の子どもたち、利用者さんたちと沢山の幸せを共感、共有しています。しかしながら、日本の「障害」という用語は、「(目)(耳)(手)(足)(□△)が悪い-良くない」「故障している」といったネガティブな価値を含んで用いられてきたのです。ただ、ここで間違えてならないのは、どう呼ぶべきかということ以上に、こうした価値や意識やイメージに惑わされないで障礙の有無にかかわらず、全てが必要な一人ひとりであることを謳う社会をいかに創造していけるかなんだろうと思います。そのための用語(呼称)変更でなければ、言い方を替えるだけでは意味がありません。

 社会の価値観を変え、「障礙(碍)」や「Handicap」を文化として根付かせるのには、相当の年月と労力を要することは分かっています。だからこそ、最も身近な私たちが私たちの信ずる価値観に立って当事者と当事者を取り巻く人たちに接し、時間は掛かっても理解と賛同の輪を広げていけたらと思います。

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[ 受講者の感想 ]
・「発達緩進児」について、2年前見学に訪れた時にもらった園便りに書いてあったのを、当時通っていたにこにこ通園保護者にシェアして、「これ、いいねぇ」と語り合ったことを想い起こした。
・「発達緘進児」という言い方に優しさを感じていいなぁと思う一方で、それだと障害の重さを感じてもらえないんじゃないかと、事の重さを周囲に理解してもらうためには「障害」という用語で伝えることも必要なのだろうと思った。
・「ハンディキャップ」の意味を初めて知って、とても良いなと思った。
・我が子が「ハンディキャップ」を誇りに感じられるように育ってほしいし、育てていきたい。

 この他に、質疑応答ではトイレットトレーニングや、コミュニケーションの難しさ、第一次反抗期について、その後の話し合いでは親亡き後の子どもの将来に対する不安などが語られました。

 この会の目的は、保護者に勉強をさせることでも頭でっかちにすることでもありません。園に集う保護者同士が互いの顔を見合わせて知り合い、理解し合う学び合いを保障することです。園としては、毎回話題を提供することで、そうしたことのお手伝いができればと考え、会を継続して参ります。もしかすると、この機会を通して生涯の友を得る人があるかも…な~んて、幻を描いたりしています。そうなったら、うれしいなぁ…

園長 山下 学 (臨床心理士) (相談支援専門員)
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